軽EV「ラッコ」は日本で売れるのか BYDが抱える、中国メーカーならではの課題高根英幸 「クルマのミライ」(1/5 ページ)

» 2026年08月07日 08時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

視聴無料・LIVE配信:
無料セミナー「ROI視点で考える本気のAI PC選定」開催!

photo

  • 開催日:8月28日(金)
  • 形式:オンラインセミナー
  • 参加費:無料

高根英幸 「クルマのミライ」:

自動車業界は電動化やカーボンニュートラル、新技術の進化、消費者ニーズの変化など、さまざまな課題に直面している。変化が激しい環境の中で、求められる戦略は何か。未来を切り開くには、どうすればいいのか。本連載では、自動車業界の未来を多角的に分析・解説していく。

 7月28日、BYDの軽規格EV「RACCO(ラッコ)」がいよいよ発売された。昨年の「ジャパンモビリティショー2025」でコンセプトモデルをお披露目してからおよそ9カ月、話題となっていた初の輸入軽EVが市場へと放たれたのだ。

 BYDの王伝福会長は、来日時に街を走る多くの軽自動車を見て、その場で開発命令を出したという。それから3年足らずで発売へこぎつけたそのスピードは、驚異的と言わざるを得ない。

 また、装備面や価格でも国産軽EVと勝負できるレベルに仕上げている。国の補助金こそ少ないものの、東京都など自治体からも補助金が下りれば実質100万円台前半で購入できる。魅力に感じる人もいるだろう。

7月28日に東京都内で発表されたBYDのラッコ。日本の軽自動車規格に合わせて開発されたスーパーハイトワゴンEVで、両側電動スライドドアなど、従来の日本車を上回る装備を誇る(写真:BYD)

 BYDにとって日本市場の切り札ともいえるニューモデルであり、絶賛する記事も見かける。だが、その売れ行きには早くも不安材料が見え始めている。

 先日、中国ではBYDの高級EVが走行中に駆動用モーターを落とした、という事故がSNSなどで話題となった。こうしたニュースを目にすると「見た目や装備は立派だが、信頼性や耐久性は大丈夫なのか?」と思う人も少なくないはずだ。

 元日産のエンジニアが開発を担当し、日本の軽自動車を徹底的に研究したとされていても、品質に不安が残るという声もある。

 その不安はどこから来るのか。前述のような中国での事故や故障トラブルだけではない。不安要素はほかにもある。

       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR