軽EV「ラッコ」は日本で売れるのか BYDが抱える、中国メーカーならではの課題高根英幸 「クルマのミライ」(3/5 ページ)

» 2026年08月07日 08時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

BYDの3モデル試乗で“違和感”

 筆者は昨年、静岡・御殿場で開催されたBYDのプラグインハイブリッド車(PHEV)「SEALION6(シーライオン6)」の試乗会に参加した。その際、BYD Auto Japanの東福寺厚樹社長や開発エンジニアと話し、若きエンジニアの熱意、装備や仕様への自信について聞いた。

PHEVのSEALION6(上)とEVセダンのSEAL(シール)。EVとPHEVではパワートレインは異なるが、室内装備などの部品は共用されている。しかし個体差を大きく感じることがあり、部品の品質管理に疑問を持った(筆者撮影)

 しかし、PHEVのシーライオン6とEVのシーライオン7、セダンEVのシールの3台を乗り比べた結果、違和感を覚えた。

 この3台は基本構造を共通とする部分が多く、多くの部品を共用している。しかしながら、3台のウインカーの操作感はそれぞれ異なる。同じデザインでもレバー操作時のストロークが違っていた。しかも1台は、右折時にウインカーレバーを操作してもウインカーが点滅しないことがあった。

 また、ステアリングのチルト&テレスコピック機構(ハンドルの位置を調整する仕組み)は電動ではなくレバーによって固定するタイプだが、これも車両ごとに感触が大きく異なり、1台はレバーを下ろしても部品同士の摩擦が大きく、かなり力を込めて、部品同士がこすれ合うような感触で動かす必要があった。

 PHEVのパワートレインの出来は文句の付けようがなかったが、それ以前の機械としての品質にはやはり疑問符を付けざるを得なかったのだ。

 開発と生産は別物だ。いかに良い設計を施し、高いスペックを実現できても、量産では、安定して高品質な製品を作り続けられるか、不良品を検査で確実に見つけられるかが重要になる。

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