開発の背景には、これまで市場で見過ごされていたニーズに着目したことがある。揚げ物や焼き物など、こってりした料理を食べる際にポン酢などの液体調味料を使うと、水分で食感が損なわれてしまう。
多くの消費者は 「仕方のないこと」と受け止めていたが、ミツカンはこの問題に着目し、本来の食感を損なうことなく味わえる粉末タイプのポン酢開発に着手した。
しかし、開発は想像以上に難航したという。「粉末にするというアイデアは、社内でも以前から出ては消えていた。味ぽんをただ粉末にするのではなく、食感の楽しさや付加価値をどう高めるかについて、時間をかけて議論した」と吉岡さんは振り返る。
企画から発売まで2年以上かけて試行錯誤を重ね、単なる粉末化ではなく、より多くの料理に合うよう、胡椒やガーリック、唐辛子などのスパイスを加えることで、味ぽん特有の「さっぱり感」を粉末で表現すると同時に、「やみつき感」のある味わいを追求した。
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