「ゲオのスウェット 658円」の衝撃 ペラペラなのに、なぜ「週に1万着」も売れるのか週末前に「へえ」な話(1/4 ページ)

» 2025年02月27日 06時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 「GEO(ゲオ)=レンタルショップ」といったイメージを持つ人は、どのくらいいるのだろうか。

 「以前はよくDVDやCDを借りたなあ。映画はPCで見るし、音楽はスマホで聞くようになったし、いまは行かなくなったよ」「かつてのライバル『TSUTAYA』は、オシャレな書店を運営しているイメージがあるけど、ゲオって何を扱っているの?」などと思われた人も多いかもしれない。

 NetflixやSpotifyなどコンテンツの配信サービスが普及したことによって、ゲオのビジネスモデルは変わりつつある。売上高の構成比率を見ると、レンタル事業はどんどん縮小していて、この10年で3分の1に。一方、古着などを扱う「セカンドストリート」や中古スマホ事業は伸びていて、急速に拡大している。

ゲオの店内はどうなっているのか

 ゲオは、もはやレンタルショップではない――。と言い切れるわけだが、店内でアパレルを扱っていることをご存じだろうか。半纏(はんてん)、パーカー、ボクサーパンツなどが並んでいて、その中で注目を集めているアイテムがある。「あったかスウェットセットアップ」(以下、スウェット)だ。

 2024年10月に発売したところ、週1万着ペースで売れている。2月中旬に25万着を突破し、3月には30万着の大台に乗りそうだという。

ゲオのスウェット
今シーズンは30万着を用意した

 このスウェットについて、ゲオは次のように説明している。「ふんわりとした優しい肌触りと抜群の着心地を実現。軽量で厚すぎないため、ルームウェアとしても普段着としても使えます。また、ベーシックなデザインなので、さまざまなコーディネートに合わせやすいのも魅力」としているが、最大のウリはなんといっても「価格」である。

 上下のセットで「1098円」。「さまざまな商品が値上げしているのに、スウェットが1100円ほど? しかも上下で?」と驚かれたかもしれないが、実は春が近づいていることもあって、現在は値下げをしている。メンズは768円、レディースは658円だ。

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