では、スウェットはどのような人たちが購入しているのか。「広告を見て買った」「クチコミで知って購入した」といった人もいるが、店内でDVDを借りたときに「あれ、スウェットを売ってるんだ。映画を見るときに、ちょうどいいかも」などと考える人が多いようである。いわゆる“ついで買い”が目立つそうだ。
先ほどから「ペラペラ」という言葉を何度も使っているが、購入者はこの“薄さ”を好意的に受け止めているようである。家でゴロンとするときに、しっかりとした素材だと動きにくいと感じる人もいる。家だから柔らかい素材のほうが動きやすいし、リラックスできる。そのため、「あえてペラペラのほうがいい」といったニーズがあるようだ。
このようにスウェットは順調に売れているわけだが、課題もある。認知度だ。
冒頭で紹介したように、「ゲオ=レンタル店」といったイメージが強いので、アパレルを扱っていることを知らない人も多い。もちろん、DVDやCDを頻繁に借りる人からは「そんなことは知ってるよ」といった声が飛んできそうだが、店内に入らない人にとっては知らない世界である。そうした人たちに知ってもらうためにも、今後はPR力が問われそうだ。
いずれにしても、ゲオの店内は今後もどんどん変わっていきそうである。広報担当者に聞いても「自分たちも未来を予測することが難しくて。どんな店になっているでしょうね」と苦笑いしていた。
5年後、10年後には、こんな商品が並んでいるかもしれない。
簡単につくれて、映画館の気分が味わえる「ミニポップコーンメーカー」(2999円)。長時間ゴロンとしても疲れにくい「ソファ」(3888円)。ホラー映画を見るとき、恐怖感が増す「間接照明」(1499円)。いずれも、テレビを中心に半径3メートル以内で使えるモノばかり。もちろん「低価格」だ。
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