ここまで触れてきた各チェーンの施策は、いわば「世界にはまだあまり知られていないが、日本人の口に合う料理」を発見して、知らせようというもの。これらは、牛丼チェーン「松屋」の企画がルーツになっているかもしれない。同チェーンが東京五輪に向けて世界各国の料理を紹介しようと、ジョージアの料理「シュクメルリ」を発売して大きくヒットしたのは記憶に新しい。
その後、松屋は、ペルー料理「ロモサルタード」、マレーシア料理「ルンダン」、ポーランド料理「ミエロニィハンバーグ」、セネガル料理「マフェ」などを投入。新作が出るたびに話題になっている。
今回の万博をきっかけに、日本の食文化が世界の食文化を取り入れて、さらに進化していくという“レガシー”を期待したい。
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。著書に『なぜ駅弁がスーパーで売れるのか?』(交通新聞社新書)など。
Perfumeの“振動”が伝わった NTTが万博で見せた、感覚を共有する通信
なぜ、この料理を万博で? 各国の“食”に見るブランディング戦略Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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