物販に目を転じると、清酒大手の白鶴酒造が4月25日から「白鶴 THE 大吟醸 CLEAR」を数量限定で販売している。見た目が缶コーヒーのようであり、手軽さと日本酒としての質の高さの両立を目指した、スリムタイプのボトル缶である。また、万博公式マスコット・ミャクミャクのデザインが特徴だ。
ミャクミャク関連グッズは多数存在しているが、大半は万博会場とその周辺で土産用に販売している(ネット通販限定の商品もある)。
全国販売するナショナルブランドとしては珍しい。後に続くメーカーがあるか、売れ行きに注目だ。
ミャクミャクは「見た目が気持ち悪い」と不評だったが、万博が始まると、その愛嬌で人気が急上昇しているという。こうしたミャクミャク人気を逃さず、白鶴酒造は販促に活用してきた。
コンビニは大手3社が万博会場内に出店しており、通常のおにぎりや弁当、サンドイッチなどを販売している。「万博会場内には法外に高い食べ物しか売っていない」という声もあるが、これは事実と異なるわけだ。
中でもセブン-イレブンは、世界ごはん万博として各国のグルメを販売している。「大阪・関西万博」にちなんだ企画を開催している。第1弾として中国・ベトナム・米国(ハワイ)のメニューを発売した。4月15日からは第2弾として同じく中国とベトナム、米国のメニューを投入。4月22日からの第3弾ではベトナムの商品を販売している。
どれもよく仕上がっており面白いが、4つの国と地域のみの商品では「万博」というにはちょっと寂しい。第4弾以降があるのか不明だが、せっかく「万博」と銘打つならば、せめて20カ国くらいの名物料理を一挙展開するくらいの冒険をしてもらいたいものだ。昨今の低迷を脱するきっかけになる可能性だってある。
この他、万博の店舗としては象印マホービンのおにぎり専門店「ONIGIRI WOW!」では、ツナマヨなど定番4種に加えて、日本の地方と世界の具材を使ったおにぎり4種ずつを1カ月ごとに更新しながら販売している。握るのは、寿司ロボットのパイオニアである鈴茂器工製の「ふんわりおむすびロボット」だ。
なお、象印マホービンでは大阪市内にある本社1階に開館する「まほうびん記念館」にて、「1970年大阪万博時代の商品たち〜変わるゆく昭和のくらし〜」という企画展を、万博開催に合わせて開催中だ。前回の日本が高度成長真っただ中だった頃の象印商品を展示して、現代の生活とのつながりを考える、貴重な機会を提供している。こういう万博応援のやり方もある。
Perfumeの“振動”が伝わった NTTが万博で見せた、感覚を共有する通信
なぜ、この料理を万博で? 各国の“食”に見るブランディング戦略Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング