山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
ローソンが「大きなおにぎり」の販売を強化している。以前はエリアごとに開発していたが、現在は本社主導で開発を進め、店舗共通の定番品として展開。2024年の販売個数は前年比で8割増と好調だった。
近年ではコンビニ各社でおにぎりの巨大化が進んでいるが、ローソンが好調の要因はどこにあるのか。おにぎりの開発担当を務めるデリカ・厨房部、シニアマーチャンダイザーの内田恵美氏に開発の経緯と売れ行きについて聞いた。
ローソンは現在「大きなおにぎり 鮭」と「大きなおにぎり シーチキンマヨネーズ」の2品を年間の定番商品とし、3月には「沢庵としそわかめ」と「豚焼肉マヨネーズ」の2品を追加投入した。2024年におけるシリーズ品の販売個数は前年比で8割増。新商品を投入した3月単体の販売個数は前年同月比6割増と、近年の売れ行きは好調だという。
「通常のおにぎり2個だと少し多いものの、1個だと少ないという量的なニーズがあったのだと思います。昨今の物価高も影響しているかもしれません。その他、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する消費者が増える中、食事を簡単に済ませつつもしっかりと満足感を得たいという消費者のニーズもつかめたと考えられます」(内田氏、以下同)
通常品の「手巻おにぎり 熟成紅鮭」は203円、「大きなおにぎり 鮭」は279円と価格は1.4倍。しかしカロリーは2倍弱と、コスパは良い。内田氏が話すような背景からか、コンビニ業界では一回り大きいおにぎりの投入が相次いでいる。ファミリーマートは2023年7月に「大きなおむすび」を発売。セブンも通常品より一回り大きい「一膳御飯おむすび」を販売している。
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