駅名や路線名をアルファベットと数字で表す「駅ナンバリング」は、もともと海外観光客向けに導入されたが、国内の旅客にとっても「何番目の駅か」がひと目で分かるようにするための仕組みでもある。
しかし実際には、各鉄道会社がそれぞれ独自のルールでナンバリングを行った結果、共通性や規則性に欠ける番号体系が乱立。むしろ、混乱を招く事態となっている。
なぜ、このようなことになってしまったのか。本稿では、その原因を考察したい。
駅ナンバリングは、アルファベットと数字の組み合わせでできているが、その付け方はさまざまだ。
例えば、アルファベット1文字を使う場合、東京メトロや都営地下鉄のように路線名や駅名から採用することもあれば、JR西日本や近鉄のように任意の英字を用いるケースもある。
一方、アルファベット2文字を使うナンバリングには2つのパターンがある。JR東日本のように1文字目で会社、2文字目で路線を示すものと、京急や京成のように2文字全体で会社名を表すものだ。もちろん、それ以外にも多くのパターンがある。
数字の付け方もさまざまだ。路線ごとに異なる数字を付ける場合もあれば、全線を通じて連番を付けるケースもある。
つまり、各鉄道事業者の中では一定のルールがあるものの、事業者間で統一された規則は存在しないのである。
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