同社は立て続けに発覚した連続異物混入事件により、全店休業による店内清掃を決断。3月31日から4日間の徹底的な清掃を実施した。飲食チェーンが、衛生上の理由で店舗を一斉休業するのは、極めて異例だ。
4月4日の営業再開後も、5日以降は24時間営業を取り止め、午前3時から4時までを閉店して毎日清掃を行っている。もしもう一度、同様の異物混入事件を起こしたなら、どうなっただろうか。二度あることは三度あると言われる。すき家が長年築き上げてきた信用は大きく毀損(きそん)し、この程度の落ち込みでは済まなかったのではないだろうか。
ゼンショーHDでは、同じく24時間営業を続けてきた親子丼と京風うどんを中心とするチェーン「なか卯」も、5月15日に24時間営業を終了。午前3時から4時までを、集中的な清掃作業に充てるように変更した。
同社としては、いくら安くておいしいものを迅速に提供しても、クレンリネスがおろそかになったのでは、最終的に食のインフラとならないと、身に染みたための措置と考える。
5月13日には、ゼンショーHDの会長と社長を兼任していた、創業者の小川賢太郎氏が会長に専任することになり、次男の小川洋平副社長が社長に就任する人事を発表。連続異物混入事件との関連を同社は否定しているが、売り上げが1兆円を達成したこともあり、創業以来初の社長交代で経営が刷新を狙った感はある。
すき家の「大炎上」「全店休業」なぜ起こった? ネズミや害虫の「混入」ではない根本原因
「すき家」は、なぜ2カ月も“ネズミ混入”を伏せたのか? 対応の遅れが招いた大炎上Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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