まさかの「備蓄米ブーム」到来…… 米の価格は下落するのか? 各社の「仕入れ量」「取り組み」総まとめ(3/4 ページ)

» 2025年06月07日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

コンビニ各社は、より小ロットで発売

 コンビニ各社は随意契約第1弾の申請が通らず、第2弾で再申請した。既に契約が完了し、各社とも販売方針を発表している。

 セブン-イレブンは500トンを申請し、届き次第、全国に展開する方針だ。販売価格は2キロで775円、6月17日から販売する。コンビニらしくスーパーよりも小分けで販売し、かつ利便性を求めて無洗米とした。

セブンが発売した「政府備蓄米 無洗米 2kg」(出所:セブン‐イレブン・ジャパンプレスリリース)

 1000トンを申請したファミリーマートは1キロ単位とし、価格は388円に設定した。発売日は6月5日で、東京と大阪から、全国へ扱う店舗数を増やす。

ファミリーマートは1キロ単位で売り出した(出所:同社公式Webサイト)

 500トンを申請したローソンは6月5日に東京・大阪の計10店舗で発売。1キロ・389円と2キロ・756円の2種類を用意した。6月14日からは沖縄を除く全国の店舗に展開する。スーパー各社が5キロで販売する一方、コンビニ各社は1〜2キロ単位で供給する方針だ。

ローソンは1キロと2キロの2種類で、2021年産米を発売(出所:同社公式Webサイト)

 コンビニではどれほど供給が進むだろうか。ローソンは1万3800店舗での展開を目指しているが、仕入れた玄米500トンから精米される米はおよそ450トンだ。全店舗に均等に配った場合、1店舗あたり32キロしかない。他社も同程度といえる。随意契約第2弾の仕入れ分は各社ともすぐに完売となりそうだ。

 なおローソンでは古米を使った「ヴィンテージ米おにぎり」の販売を予定している。従来品よりも50円前後安く設定した。随意契約の備蓄米ではなく、市場から仕入れた古米を使う。スーパー、コンビニ以外では楽天やアイリスオーヤマがECで随意契約に参入しており、既に品切れ状態だ。

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