業界最大手のイオンは随意契約で2万トンを申し込んだ。都市部の店舗から先行販売を進めるとして、6月1日に東京、2日に千葉・愛知・大阪の3店舗で販売を開始した。価格は5キロで2138円と、現在の相場の半分だ。初日の販売では6200袋を用意。開店前から850人が並んだという。準備ができ次第、全国の店舗にも供給する。
5000トンを申請したイトーヨーカドーはイオンより1日早い5月31日に備蓄米を発売した。価格は5キロで2160円。先行販売した都内の大森店では500袋を用意したが、すぐに完売した。同日のネット販売も、3500袋が10分で完売したという。6月より順次、イトーヨーカドーやヨーク全店に広げる方針だ。
流通に関する意見書を小泉進次郎農相に提出した、ドン・キホーテ運営元のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は1万5000トンを申し込んだ。5キロで2139円とイオン並みの価格に設定。6月1日に東京都大田区のMEGAドン・キホーテで販売を開始し、順次取り扱い店舗数を拡大している。
スーパー各社の価格は5キロ・2000円程度であり、政府が想定した価格帯になっている。原価率は半分程度だが、備蓄米は玄米であるため、精米の確保がネックだ。PPIHの幹部は別紙の取材で「利益は求めない」としており、単体の利益よりも集客や宣伝が目的といえる。
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