「静かな退職」をしているのは誰? 調査で浮かんだ“やる気が消える”理由(1/2 ページ)

» 2025年06月18日 14時33分 公開
[堀内ひろITmedia]

 仕事への熱意が薄れた従業員が、必要最低限の業務にしか携わらない状態となる「静かな退職」。エン・ジャパン(東京都新宿区)の調査によると、企業の人事担当者の20%が「自社に『静かな退職』状態の社員がいる」と回答したことが分かった。

 従業員規模別に見ると、1000人以上が37%、業種別では不動産・建設関連が24%と最も高かった。

photo 現在、「静かな退職」状態の社員はいるか?(従業員規模別、出典:プレスリリース、以下同)
photo 現在、「静かな退職」状態の社員はいるか?(業種別)

 静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業に該当社員の特徴、属性を聞いた。年代は「40代」(48%)、役職・クラスは「一般社員クラス」(84%)、年収帯は「400万〜599万円」(70%)、職種は「バックオフィス職(経理・総務・人事他)」(26%)がそれぞれ最多だった。

photo 静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の年代
photo 静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の役職・クラス
photo 静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の年収帯
photo 静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の職種

 具体的なエピソードとしては、「フルリモートではないのにフルリモートをしている。チャットを送っても返事が遅い。スケジュールに予定が何も入っていない」(IT・情報処理・インターネット関連/10〜29人)、「言われたこと以外は全くやらなくなってしまった。自身が担当する業務においても自分で情報収集せず、主体的に業務に関わろうとしない」(メーカー/100〜299人)、「働かない管理職が増え、それを見た部下達もモチベーションが上がらない。管理職になったら楽ができるという雰囲気になっている」(サービス関連/1000人以上)といった声があった。

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