攻める総務

四国・北陸で高まるBCP意識 震災への危機感が影響か

» 2025年06月27日 15時24分 公開
[秋月かほITmedia]

 自社における事業継続計画(以下、BCP)を策定している企業の割合は、どの程度か。帝国データバンク(東京都港区)が調査した結果、策定している企業の割合(以下、BCP策定率)は20.4%だった。

photo 帝国データバンクが「2025年の事業継続計画(BCP)」に対するアンケート調査を実施(出所:写真AC)
photo 事業継続計画(BCP)の策定状況の推移(出所:プレスリリース、以下同)

四国、北陸でのBCP意識が高いワケ

 BCP策定率を企業の規模別に見ると、大企業が38.7%(前年比1.6ポイント増)、中小企業は17.1%(同0.6ポイント増)とそれぞれ上昇した。だが、中小企業の伸び率は低く、規模間での策定格差が広がっている。

photo BCP策定率の推移〜規模別〜

 BCPの策定意向がある企業を都道府県別に見ると、高知県(68.5%、全国比+18.7ポイント)と富山県(67.4%、同+17.6ポイント)の割合が高かった。特に富山県では能登半島地震を経て過去最高となった。

 以下、長野県(59.7%、同+9.9ポイント)、静岡県(57.9%、同+8.1ポイント)、香川県(56.4%、同+6.6ポイント)が続き、南海トラフ地震の被害が想定される地域や北陸地域などで、比較的にBCPの策定意向が高い様子がうかがえた。

photo BCPの策定意向がある企業の割合(都道府県別)

BCPを策定していない理由は?

 BCPを策定していない理由1位は「策定に必要なスキル・ノウハウがない」(42.7%)で、2位は「策定する人材を確保できない」(33.1%)、3位は「策定する時間を確保できない」(28.6%)だった。

photo BCPを策定していない理由

 調査は5月19〜31日、インターネットで実施した。調査対象は全国2万6389社で、有効回答企業数は1万645社(回答率40.3%)。

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