中小企業、「賞与なし」前年から4ポイント増 なぜ？（1/2 ページ）

[サトウナナミ，ITmedia]

　エン・ジャパン（東京都新宿区）の調査によると、8割超の中小企業が「賞与を支給する予定」と回答したことが明らかになった。物価上昇や人手不足など、経営環境の不確実性が続く中、中小企業は賞与に関してどのような悩みを抱いているのか？

「夏季賞与」実態調査2025（写真AC）

中小企業、「賞与なし」前年から4ポイント増　なぜ？

　2025年の夏季賞与について、84％の中小企業が「支給予定」と回答し、昨年より3ポイント減少した。一方で、夏季賞与を「支給しない予定」と回答した企業は12％となり、前年から4ポイント増加する結果となった。

夏季賞与の支給予定（エン・ジャパン調べ）

　「支給予定」と回答した割合が多い業種は「商社」（95％）、「IT・情報処理・インターネット関連」（94％）、「メーカー」（93％）、「不動産・建設関連」（92％）となった。

【業種別】夏季賞与の支給予定（エン・ジャパン調べ）

　昨年の夏季賞与と比較して、「賞与支給額は変わらない予定」と回答した企業は47％と半数近くに上った。また、「増額予定」と回答した企業は35％だった。

昨年と比較して、支給額に変動はあるか（エン・ジャパン調べ）

　増額の程度については「1〜3％」が最も多く22％。増額理由は「ベースアップ（基本給の増加）の影響」（24％）が最も多い結果となった。一方、減額の程度については「15％以上」が19％で最多となり、減額理由は「業績不振」が79％と8割を占めた。

増額の程度（エン・ジャパン調べ）

増額の理由（エン・ジャパン調べ）

減額の程度（エン・ジャパン調べ）

減額の理由（エン・ジャパン調べ）