休憩時間の問題だけではなく、荷主の都合による「荷待ち」時間の長さも要因に挙げられる。
運送関係者によると、ドライバー側にとって「時間厳守」は大原則で、渋滞なども見こした移動が求められるが、早めに到着しても荷主である工場や事業所の敷地内で待機させてもらえない場合が少なくない。工事現場では、次々と出入りするトラックの時間調整のため、すぐに到着できる近場での待機を要求されることもあるという。
令和6年度の国土交通省の調査によると、トラック1運行あたりの荷待ち・荷役時間は平均3時間2分で、2年度の前回調査(3時間3分)から大きな改善は見られなかった。政府は2時間以内を目標に掲げ、今年4月施行の法改正で、荷待ち時間の短縮を荷主の努力義務としたが、問題解決につながるかどうかは不透明だ。
こうしたさまざまな課題が絡み合う現状に、大阪市内で運送会社を経営する80代男性は「現状では広い一般道での路上駐車は目をつぶってほしいのが本音。建前だけでは物が運べなくなる」と吐露。そのうえで「物が運べなくなるという危機感を共有し、社会全体で問題を考える必要がある」と訴えた。(木津悠介)
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「JALとANA」どこで違いが生まれたのか? コロナ禍を乗り越えた空の現在地copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
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