昭和47年、沖縄は本土復帰を果たし、50年に本部町で開催された沖縄国際海洋博覧会を契機に観光産業が発展した。ただ、県民所得は全国最低水準で推移しており、特に沖縄本島北部は開発が遅れてきた。それだけに、雇用創出や産業振興への地元の期待は大きい。
沖縄経済同友会の渕辺美紀代表幹事は「今までにないテーマパークで、チャレンジングなプロジェクト。だからこそ最初は課題も出てくるが、みんなで盛り上げることで沖縄観光、経済に大きく寄与する」と期待を寄せる。
ジャングリアの地元、名護市にある名桜大の志田淳二郎・上級准教授は「ジャングリアは北部振興に何が必要か考えるきっかけになる」と指摘する。「本土資本や外資が中心だった『ザル経済』から脱却し、沖縄全体の経済構造にもポジティブな影響を与える可能性がある」との見方を示す。
パーク内にある飲食店に提供される食材や土産物の製造などでも県内企業との連携が進む。関西大などの推計では経済効果は15年間で約6兆8千億円に上る。沖縄の構造的な課題を乗り越え、利益をどれだけ地元に浸透させられるか。ジャングリアの挑戦は始まったばかりだ。(大竹直樹)
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