沖縄初の本格テーマパーク「ジャングリア」が始動 観光の利益、地元に残せるか(1/2 ページ)

» 2025年07月25日 19時00分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 沖縄県初の本格的なテーマパーク「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」が25日、沖縄本島北部の今帰仁村(なきじんそん)と名護市にまたがる山あいに開業した。沖縄では観光収益が本土や海外へ流出し「ザル経済」と呼ばれてきたが、ジャングリアは地元企業の連携を模索。運営会社の株主数の約7割を沖縄の企業が占める。ザル経済という長年の宿痾(しゅくあ)を克服し、観光立県を牽引する新たな起爆剤となるか。

photo ライトアップされたジャングルに浮かぶ巨大な恐竜=24日夜、沖縄県今帰仁村(大竹直樹撮影)

可能性掘り起こす

 「沖縄の可能性を掘り起こし、日本の新しい切り口に変えていく」

 開業を翌日に控えた24日の前夜祭。開発を主導したマーケティング会社「刀」(大阪)の森岡毅CEO(最高経営責任者)はこう強調した。

 運営会社「ジャパンエンターテイメント」(JE、名護市)の株主には、オリオンビールやリウボウなど沖縄を代表する企業も名を連ねた。JEの加藤健史CEOは「訪れる人も、そこに住んでいる人たちの人生も、豊かにしたいとの思いで創業した」と振り返る。

 高度経済成長を遂げた本土とは対照的に、沖縄の経済発展は遅れた。本土では円安を背景に輸出産業を伸ばす政策が取られたが、沖縄は米軍基地建設のため米政府が必要な物資をすべて輸入する政策を取った。製造業が発展せず、沖縄が戦後、基地依存型の輸入経済となったゆえんだ。

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