攻める総務

「会議室が取れない!」「Wi-Fiが切れる!」 “オフィスあるある”の正しい解決法は?「総務」から会社を変える(3/3 ページ)

» 2025年07月30日 08時00分 公開
[豊田健一ITmedia]
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あえて必要な素人目線

 オフィス環境の価値を最大化するためには、単なる整備だけでなく、オフィスに込めたメッセージの「正しい伝え方」も重要だ。全てのスペースは、ある業務をする場合に最適な仕様として設計、構築されているはず。その思いや意図を正しく伝えないと、せっかくの場所が残念な使われ方をされ、結果的に意図した効果が実現できない場合も多々ある。さらに、意図したメッセージが伝わらないと「全く使われない」という最悪の事態も“あるある”である。

 なぜ、オフィスに込めたメッセージを正しく伝えられないのか。この理由は至極簡単だ。例えば、オフィス移転となると、総務は数年はその仕事にかかりっきりとなる。それにより、総務はオフィス移転のプロフェッショナルに、知らず知らずのうちになってしまうのだ。

 一方、ユーザーである社員は、オフィスについては、言葉は悪いが「素人」だ。使えば分かる、なんてことはあり得ない。総務が、素人目線を加味したメッセージを正しく伝えないと、とても残念な実態となってしまうのだ。これはオフィスだけにとどまらない。総務の仕事は全て、会社のメッセージとして受け取られてしまう。全て会社のメッセージを背負っている、ということは十分に認識したほうがよい。

著者プロフィール・豊田健一(とよだけんいち)

toyoda

株式会社月刊総務 代表取締役社長/戦略総務研究所 所長/(一社)FOSC 代表理事/(一社)IT顧問化協会 専務理事/(一社)日本オムニチャネル協会 フェロー

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)FOSC代表理事、(一社)IT顧問化協会専務理事、(一社)日本オムニチャネル協会フェローとして、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。

著書に、『リモートワークありきの世界で経営の軸を作る 戦略総務 実践ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター、以下同)『マンガでやさしくわかる総務の仕事』『経営を強くする戦略総務』


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