夢洲アクセスに新ルート、2路線延伸で万博・IR需要取り込む(1/2 ページ)

» 2025年08月07日 08時25分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 大阪・関西万博の会場であり、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の建設も進む人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)への鉄道ルートについて、大阪府と大阪市は6日、複数のパターンを比較検討した結果をとりまとめた。府市は、期待される利益が投入費用に見合うかや収支の面で、JR桜島線と京阪中之島線の2路線の延伸が優れていると確認。これを踏まえ、鉄道事業者や府市は事業化に向けた建設計画の具体化に着手する。

photo 夢洲では、IRの整備が進んでいる=6月19日、大阪市此花区(彦野公太朗撮影)

 夢洲に接続する路線は現在、大阪メトロ中央線だけ。府市は、新たに接続する路線のあり方を検討してきた。

 軸として比較したのは(1)大阪市の中之島(北区)から人工島の舞洲(まいしま)(此花区)を経由し夢洲に至る新路線をつくる(2)JR桜島線を延伸して桜島と夢洲を、京阪中之島線を延伸して京阪中之島駅と大阪メトロ九条駅をつなぐ−の2パターン。

 府市は昨年秋、有識者や鉄道事業者を交えた検討会を設置し、これまで会議を3回開いて、ルート案の比較検討を重ねていた。

 事業費や収支はいずれも線路などの施設を第三セクターが保有する「上下分離方式」を想定して試算。新路線では事業費約3700億円、国の指針に基づく費用便益比(期待できる利益の総額を費用総額で割った値)0.7〜0.8、40年以内の黒字転換はないという内容だった。

       1|2 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR