酒類や飲料などを幅広く手掛ける食品大手、サントリーホールディングス(HD)は2日午後に開いた緊急記者会見で、新浪剛史会長が1日付で辞任したと発表した。サプリメントの入手に絡み福岡県警の捜査を受けていたという。新浪氏はコンビニ大手、ローソンの社長を経てサントリーHDの社長、会長を務めるなど、日本では珍しい「プロ経営者」として成功。経済同友会代表幹事という財界トップの座にもあり、石破茂首相が議長を務める経済財政諮問会議の民間議員でもあるだけに、衝撃は大きい。
新浪氏は昭和56年に三菱商事に入社。平成14年、当時同社の子会社だったローソンの社長に43歳の若さで就任した。26年にサントリーHDの社長に転じたのは、創業家出身の佐治信忠会長兼社長(当時)から要請されたからだ。非上場企業のサントリーでは、明治32年の創業以来、創業家以外の経営者がトップに就くのは初めてだった。佐治氏は当時、「わがサントリーにふさわしい人物だ。タイミングをずっと待っていた」と説明していた。人事を発表した会見で新浪氏は「サントリーの文化を継承し、真のグローバル企業として成長を目指したい」と抱負を述べた。社長を約10年間務めた後、令和7年に創業家から鳥井信宏氏が社長に就き、“大政奉還”する形で会長に就任していた。
サントリーHDの新浪会長が辞任 「適法の認識だった」薬物捜査受け説明
薬物からむ経営陣の辞任 過去にはオリンパス、トヨタ、トンボ鉛筆、ダイナシティでもcopyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
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