アップル、iPhone最新機種でデザイン刷新 他社も攻勢で端末の開発競争加速に期待(1/2 ページ)

» 2025年09月10日 18時32分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 米アップルが9日、人気スマートフォン「iPhone」の新型モデル「17」シリーズを発表。薄型モデルの「エア」も新たにラインアップに加えた。価格高騰などで最新モデルの販売はかつての勢いを失っており、デザイン面で大幅なテコ入れに踏み切った。国内では他メーカーも攻勢に出ており、端末の開発競争が加速しそうだ。

 今回の発表で最も大きな話題となった「エア」は本体の厚さを5.6ミリとし外装にチタンを用いたことで、重量も165グラムと軽量化している。従来シリーズの後継にあたる「17」も上位機種は背面のデザインが刷新された。物理的なSIMカードが廃止され、差し込み口がなくなったことで、防水性が高まり、バッテリーの大容量化につながった。ただ、機能面ではカメラやコンピューターの性能向上が中心で、目新しさに欠ける。

アップル人気に挑む他メーカー

 MM総研によると、2024年度の国内の携帯電話端末の出荷台数ではアップルが過半数を占め圧倒的な強さを誇るが、2位はシャープ、3位は米グーグル、4位はサムスン電子、5位は富士通の携帯電話事業を前身とするFCNT(神奈川県大和市)と続く。グーグルは同社の人工知能(AI)技術を生かしたサービスでシェアを伸ばしつつある。

 FCNTは23年に経営破綻した後、パソコン(PC)世界最大手、中国聯想(レノボ)グループの傘下として再出発。シニア向けの「らくらくホン」の開発を継続するなど、中価格帯を中心にシェアを伸ばす方針だ。

 独自性を重視してアイフォーン人気に挑戦する新興メーカーも登場している。英国を拠点とする新興メーカー「Nothing Technology(ナッシング テクノロジー)」は8月、旗艦機種「ナッシング フォン(3)」を発売した。日本法人代表の黒住吉郎氏は「どのプロダクトも似たり寄ったりのデザインでつまらない。ユーザーは正直」と指摘する。ファンの意見を製品開発に取り入れ、斬新なデザインがさらに熱狂的なファンを生んでいる。

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