――電話対応で口にしないほうがよい言葉にはどのようなものがありますか?
電話もメール同様に、相手の顔が見えないコミュニケーションです。そのため、声のトーンや言葉選びがとても重要です。
まず意識したいのが、声のトーンです。通常の話し声だと電話越しでは低く、無愛想に聞こえがちです。そのため、最初の第一声は意識してワントーン高めに話すことで、明るく丁寧な印象を与えられます。
また、「分かりません」「私は担当ではないので分かりかねます」といった否定的なフレーズも注意が必要です。その代わりに、「詳しい者がおりますので、折り返しご連絡いたします」「すぐにお調べいたしますので、少々お時間をいただけますか」といった肯定的な言い回しに変えることで、受け手の不快感を防げます。
――他にも食い気味の相づちなども注意が必要ですよね
そうですね、他にも注意すべき口癖として挙げられるのが「なるほど」の連発です。単発であれば共感の表現として有効ですが、同じトーンで繰り返すと「上司のような評価目線」に聞こえがちです。
無意識のうちに上下関係を感じさせてしまう可能性があるため、「はい」「承知しました」などの基本的な相づちを意識して使いましょう。
また、電話では相手にメモを取っている姿が見えません。だからこそ、復唱がとても大切です。復唱することで「この人はきちんと理解してくれた」と安心感を与え、信頼にもつながります。
三上ナナエ
人材育成講師として年間60回以上研修を担当。新卒でOA機器販売会社で営業支援職を経験後、航空会社(ANA)に客室乗務員として入社。チーフパーサー、OJTトレーナー、採用支援に携わる。著書:『一生使える「敬語&ビジネスマナー」』(大和出版)など10冊以上
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
【マナー】知ってた? 上司に「なるほど」と言ってはいけない
【マナー】「よろしかったでしょうか?」は、なぜNGなのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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