リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)の調査で、人事担当者と管理職層のそれぞれ7割以上が「中間管理職に課題感を持っている」と回答した。人事担当者や管理職層は、中間管理職についてどのような課題を感じているのか。
具体的な課題として、人事担当者からは「管理職候補が不足している」(46.8%)、「管理職育成が十分に行えていない」(44.1%)との回答が多かった。一方、管理職層からの回答は「管理職の仕事の増加や期待の高まりにより、負担が大きくなっている」(49.2%)、「管理職候補が不足している」(46.6%)が上位を占めた。
人事担当者に「管理職にどのようなことを期待しているか」、管理職層には「管理職として重要だと考えている役割は何か」と尋ねたところ、ともに「メンバーの育成」(42.0%/46.0%)が1位となった。
管理職のタイプを4つに分類し、「現在の自社に多いタイプ」と「今後必要になるタイプ」を聞いた。現在の自社に多いタイプは、経営の意図をくみ取り、その実現に向けて組織運営を行う「組織管理タイプ」(48.7%)、一定の分野で専門性をもとに着実に実務を推進する「実務推進タイプ」(38.3%)と続いた。
一方、今後必要になるタイプは自らの専門的視点と新しい着想で、企画立案や研究的実務を行う「企画開発タイプ」(44.7%)、新たなコンセプトを打ち出し、周囲を巻き込みながら戦略的に事業を推進する「創造革新タイプ」(36.7%)が多かった。
従来のマネジメント力に加えて、今後管理職に求められる力について尋ねると、人事担当者からは「社内での連携を強化するための調整力」(32.7%)、「部下のキャリア形成を支援する力」(30.7%)が上位だった。管理職層では「多様性に富んだ部下をマネジメントする力」(38.0%)、「部下のキャリア形成を支援する力」(33.3%)と回答した人が多かった。
調査は6月、インターネットで実施した。調査対象者は人事担当者150人、管理職層150人の計300人。
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