「梅づくし」の宿は話題になり、開業翌年の30年度には海外の旅行客も注目する「人気温泉旅館ホテル250選」(観光経済新聞社主催)に選出された。以来、毎年選出され「5つ星の宿」の認定を受けた。
「ななつ星」のクルー経験者も支配人やスタッフとして迎えており、従業員に接客のポイントを伝える。施設の魅力やサービスの向上で客単価を上げ、継続的な投資につなげる好循環を維持しようと努力を続ける。
今夏は、夏場に下がる稼働率向上策として、一層の梅づくしプランを発案した。おおやま夢工房の土橋泰輔社長は「梅の活用で他の施設と違う特色が出せる。大山の人たちが育てた梅の価値を高め、多くの人に奥日田に来てほしい」と話す。
課題は人材確保だが、健康増進効果がある梅で地域には元気な高齢者が多く、従業員の伊藤りつ子さん(71)は「体調を崩したら梅を食べ、梅エキスを飲む。梅と温泉の力で元気です」と笑う。パート・アルバイトの大半が60、70代で、地元住民が施設を支える。
地方に鉄道網を持つJR九州にとって沿線地域の活性化は欠かせない。地域資源を生かした三セク施設の再生は、総務省の改革事例集でも紹介され、他の自治体からも参考にされている。(一居真由子)
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「47都道府県ピンバッジ」が人気 なぜ「群馬県」が断トツに売れたのかcopyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
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