土肥: ハワイといえば、青い海、揺れるヤシの木、リゾートホテルといったイメージがある。一方、カプセルホテルといえば、終電を逃したほろ酔いのサラリーマンが泊まるところ、といったイメージがある。「立地が合っていないのでは?」と思ったのですが、オープン当初の反響はどうでしたか?
山口: 5月、6月はとても苦戦しました。先ほど「日本とハワイの“架け橋”……」と申し上げたように、当初のターゲットは日本人でした。マーケティングも日本向けに行ったのですが、利用者はなかなか増えなかったんですよね。カプセルホテルの特徴のひとつに、利用者がその日に「ここに泊まろう」と決めるケースが多いことがある。そのため、オープン当初は現地の米国人の利用が目立ちました。
例えば、ワイキキにクルマでやって来て、お酒を飲むと運転できません。ハワイには運転代行のサービスはないので、家に帰れなくなる。そうした人たちは、どうするのか。リゾートホテルの宿泊費は高い。かといって車中泊は、ちょっと危ない。ということで、価格が安いカプセルホテルで泊まるというケースが目立ちました。
あとは、米国の本土から仕事でやって来て、泊まるケースも多いですね。日本で例えるなら、東京で働く人が沖縄に出張した際、カプセルホテルに泊まるようなイメージです。
では、なぜ日本人の利用が少なかったのか。ハワイに旅行する人が増えたといっても、コロナ前の水準にはまだ達していません。ハワイはリゾート地なので、カプセルホテルに泊まりたいという人も少ない。
ターゲットの日本人がものすごく少ない中で、このまま同じような取り組みをしていいいのか。日本人ではなく、米国人に変えたほうがいいのではないか。社内でこうした声が増えてきたので、ターゲットを米国人に絞りました。
土肥: で、結果はどうだったのでしょうか?
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