廃車となった車両は、素材として利用される前にまだまだ活用されている。その方法も決して一つではない。日本の廃車は宝の山なのだ。
昔は解体車両というと、エンジンや変速機を外して積み上げ、車体もシートなどを取り外した状態で重ねて保管するような業者が多かった。しかし現在は、中古部品としてしっかりと管理されるようになっている。
部品が破損し、稼働できない場合など、中古部品としては使えないようなコンディションでも、利用できるパーツはある。エンジンや変速機、駆動系パーツなどは、リビルドパーツのコア(分解整備のベースとなる部品)として使われるのだ。
リビルドパーツの再生には、ベースとなるコア部品が必要だ。そのため通常は、リビルド品への交換を済ませたら、もともと装着されていた部品を送り返す必要があるのだが、状態によっては再生不可能な場合もある。
コアが不足するとリビルド業者は運営が成り立たなくなるので、コアを手に入れる必要が出てくる。そういう理由でコアのみを確保するために、解体車両の部品に需要が生まれるのである。
最近は海外にそのまま輸出、あるいは大まかに切断して部品として輸出されるケースも増えている。日本では経済的価値がなくなった、あるいは極めて低いと判断された車両や機械部品であっても、海外の地域によっては、まだまだ利用価値があるのだ。
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