上場企業における「早期・希望退職募集」が相次いでいる。東京商工リサーチが調査したところ、1月1日〜11月10日までに早期・希望退職募集が判明した上場企業は41社。前年同期(50社)から18.0%減少したものの、パナソニックホールディングスやジャパンディスプレイなど大手メーカーの大型募集を受けて対象人数は1万1045人となり、前年同期8534人の約1.2倍に増加した。
年間募集が1万人を超えた2024年(1万9人)を8月で上回っており、今年は2019年(1万1351人)を超える可能性が高まっている。
業種別に見ると、電気機器が17社(前年同期13社)と最多となった。以降は食料品(同2社)、金属製品(同2社)、機械(同3社)、情報・通信業(同7社)が各3社と続いた。
市場区分別では「東証プライム」(31社)と「東証スタンダード」(9社)が大部分を占めた。なお、市場区分別の募集人数は「東証プライム」(1万450人)、「東証スタンダード」(595人)となった。
直近決算期の最終損益(単体)を見ると、「黒字」が28社、「赤字」が13社だった。黒字企業の募集人数は8505人で、赤字13社の募集人数は2540人だった。
黒字でも人員削減を実施するケースが相次いでおり、2025年3月期の連結決算で847億200万円の黒字だった明治ホールディングスは10月28日、事業子会社の明治でネクストキャリア特別支援施策の実施を発表。11月7日には2025年3月期の連結決算で1178億5500万円の黒字だったオリンパスがグローバルの人員適正化に関するお知らせを、11月10日には資生堂が2024年に続いての募集を発表した。
東京商工リサーチは「年齢層の適正化や中長期的な競争力強化のため、黒字でも構造改革が増えている。業績不振の企業を併せて、早期・希望退職の募集人数はさらに増勢が見込まれる」と分析。また「中高年を対象に実施する動きも加速しており、9月に募集を発表した三菱電機の対象年齢は53歳以上、三菱ケミカルは50歳以上となった。明治HDも50歳以上が対象で、募集人数は定めていない。転職市場の活況などを背景に、大手企業の構造改革による早期・希望退職募集の流れが強まっている」とコメントした。
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