原材料価格では、秋鮭の不漁を受けてイクラの価格が急騰し、数の子も海外産を中心に円安や加工地での人件費上昇といったコスト高を受けて値上がりが続いた。不作が続く黒豆類、鶏卵などのほか、化粧箱など資材費も上昇した。
そのため、海鮮系を使用する和風おせちから「洋風」「中華風」などバラエティ化が進むほか、プラントベース原料(代替肉)の使用や食品ロスの削減などで、コスト削減の取り組みも進んだ。
材料価格の高騰で「手作り」が割高になっていることに加え、おせち自体が「セレモニー化」して、大人数向けや大容量の購入ニーズが高まっていることも、商戦にとっては追い風だ。
ただ、「値上げ疲れ」を反映し、内容量の減少や食材の見直しなど、値上げ幅の抑制や据え置きが見られ、価格重視の消費傾向も強い。帝国データバンクは、「価格と付加価値の競争が同時進行しており、2027年以降は値上げ難航と差別化戦略の重要性が一層高まる」と予想している。
調査は、前年と価格を比較可能なおせち料理を対象に行われた。比較対象は110の社・ブランド。標準的な三段重、または3〜4人前サイズのおせちの価格で算出した。
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