企業の新商品・サービスの挑戦を支援するプラットフォーム、Makuake。ここでは日夜、新たなコンセプトを持った商品が企画され、ユーザーの厳しい目にさらされている。多くの支持を集めた商品にはどのような特徴があるのか。本連載では既に終了したプロジェクトを振り返り、成功の要因からプロダクト開発の近未来を探る。
ヨーグルトといえば「朝」「健康」といったイメージがあると思います。ポジティブなイメージが定着している一方、このイメージが固定観念化し、市場規模を狭めてしまった可能性もあるのです。
乳製品メーカーの小岩井乳業(東京都中野区)はこの壁を打ち破るべく、応援購入サイトを運営する弊社マクアケと、数十年ぶりの新商品開発に踏み切りました。
開発プロジェクトを通して小岩井乳業が出した答えは、“搾るヨーグルト”という新しいコンセプトの商品でした。
この商品の最大の特徴は、ヨーグルトをスプーンで食べるのではなく「搾って」使う食品に変えたことです。マヨネーズのようなチューブ容器を採用することで、パンやフルーツ、スイーツ、サラダなどさまざまな食品にかけたり挟んだりできるようになりました
開発段階で、小岩井乳業は“搾る”という行為が親子のコミュニケーションを生む可能性に注目していました。家族でトッピングを楽しみながら食卓を囲む――そんな新しい食の体験を提案できると考え、生活者の声を直接収集できる「Makuakeインサイト」を活用。ターゲット層を対象に事前リサーチを行ったところ「親子コミュニケーション」へのニーズが確かに存在することが分かりました。
また「野菜サラダのドレッシング代わりに絞る」「片手で搾ってそのまま食べる」といった、当初想定していなかったニーズも発見できました。こうした生活者の実際の声をもとに、商品コンセプトを磨きこんでいきました。
満を持して応援購入サイトMakuakeで発売したところ、1週間で在庫が完売。購入した人からのコメントには「子どもの“やりたい”に寄り添える」「作る楽しさがある」といった声が集まり、親子のコミュニケーションを促す価値が確かに届きました。また「ヨーグルトの新しい楽しみ方が広がる」といった声も多く、ヨーグルトを食べるシーンを広げることにもつながりました。
商品そのものを大きく変えずとも、容器や伝え方を変えるだけで、生活者は新しい使い方を想像し、商品やブランドの可能性は一気に広がります。重要なのは“商品そのもの”ではなく、“使われるシーン”に注目することです。この考え方は食品に限らず、あらゆる業界に応用できるといえるでしょう。
株式会社マクアケ MIS事業部 新規事業開発プロデューサー
1986年生まれ。2009年法政大学卒業後、ブライダルプロデュース会社、マーケティング会社、デザインコンサルティングファームを経て2020年に株式会社マクアケに参画。入社後からはMakuakeでの先行販売時におけるコンサルティングだけでなく、新商品やサービスの企画・開発段階から新規事業立ち上げに至るまで一貫した支援を行うMIS事業部にて新規事業開発プロデューサーとして従事。
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