リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)は2026年卒業予定の就活生(以下、26卒)に対して、内定承諾理由や働く上で重視することなどを調査した。
その結果、働く上で重視すること1位は「相互の思いやりとあたたかさ」(53.7%)だと分かった。2位は「オープンなコミュニケーション」(43.6%)、3位は「強い連帯感とチームワーク」(42.3%)という結果に。
一回り前の世代にあたる2014年卒の結果と比較すると、26年新卒は「協調/親和」を求める割合が高く、「理想に向かう情熱と意欲」(10.7%)、「変革と新たな価値の創造」(12.4%)といった「創造/開拓」カテゴリーにある要素は減少した。
仕事に求めることは「安定」(45.1%)が最も多く、「貢献」「成長」(31.5%)が続いた。「安定」は過去10年で最も高い選択率となり、「貢献」「成長」はパンデミックの影響が大きかった2021年卒前後で比較すると減少傾向にある。
過去数年で見たところ、「チャレンジ」「理想」「競争」といったアグレッシブな要素の選択率が上昇する傾向もみられた。
企業に応募するきっかけの1位は「興味のある仕事・職種」(75.7%)だった。2位には、2022年卒から選択率が増加している「勤務地」(70.6%)がランクイン。その他にも「知人から勧められた、教えてもらった」「斡旋会社やリクルーターで紹介を受けた」「先輩社員から紹介を受けた」も同年から増加傾向にある。
パンデミックを契機にデジタル化が進み、働く場所に対する感覚が変化している。また、企業から学生へのアプローチ方法が多様化し、応募のきっかけが広がっていることがうかがえる。
内(々)定受諾の最終的な決め手はなにか。「自分のやりたい仕事(職種)ができる」(12.6%)が最多となった。「勤務地」(12.0%)、「福利厚生」(11.0%)、「業績の安定性」(10.1%)など働く環境・条件に関する項目の選択率が伸びた結果、昨年まで2位の「社員や社風が魅力的」(9.1%)は5位となった。
パンデミック前後の変化としては、「企業理念やビジョンが魅力的」「製品・サービスが魅力的」 が低下し、「企業の規模が大きい」「労働時間や勤務スタイルに魅力がある」「入社後のキャリアを具体的にイメージできる」が増加した。
リクルートマネジメントソリューションズは「自分が働くイメージを持てること、不確定要素が少ないことが決め手となる傾向がある」と分析する。
調査は、2025年度卒として就職活動を行った大学4年生・大学院2年生1008人を対象に実施。期間は6月27日〜7月16日。
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