冒頭で触れたように、日本では7割が人事評価に不満を持ち、その不満が転職の引き金になっている。一方で、AIによる評価に期待する声も確実にある。この状況は、マネジャーにとって脅威にも機会にもなりうる。AIの力で自分の能力を拡張し、これまで以上にメンバーの成長を後押しできるマネジャーになるために、今日からすぐに始められる2つのステップがある。
まずは、1on1の記録を残すことだ。完璧なメモでなくていい。音声を文字起こしするツールを使えば、自然と「データがたまる」状態を作れる。これが、AIを活用するための土台になる。
次に、そのデータをもとに、AIを「壁打ち相手」として使ってみることだ。「このメンバーの評価をどう伝えればいいか」「見落としている貢献はないか」「最近の変化で気になる点はないか」──こうした問いをAIに投げかけることで、自分だけでは気付けなかった視点が得られる。
評価は、単に処遇を決めるだけの儀式ではない。メンバーの変化を捉え、貢献を発見し、意味を与えて伝える。その積み重ねが、メンバーの成長を後押しし、自走を促す。AIで「裏付け」を得て、自分の言葉で「意味付け」をする。
AI時代、あなたは、どんなマネジャーでありたいだろうか。
株式会社ディープコア KERNEL事業部 部長 Director, Community & Venture Growth
ソフトバンクで採用・人事企画を経て、2018年よりDEEPCOREに参画。同社の人事全般を統括しつつ、投資先AIスタートアップの採用・組織開発等のHR支援を推進。2023年にスタートアップキャリアコミュニティ「LINKS by KERNEL」を設立し、約500名の会員にキャリア支援を提供。起業家やスタートアップ参画希望者に対し、コーチング等の支援を行う。スタートアップを主な対象に、組織開発・チームビルディングの講演・研修・ワークショップなどを実施。現在はAI特化型インキュベーション拠点「KERNEL」の事業部長として、起業支援および投資先スタートアップ支援を推進。
BCS認定ビジネスコーチ、米国Gallup社認定ストレングスコーチ。
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