語学アプリ「Duolingo」(デュオリンゴ)が、コンビニ型のポップアップストア「DUOMART」を東京都・渋谷区にて12月18日から期間限定で展開している。米国に本社を置く同社にとって、国外でポップアップストアを開催するのは日本が初となる。
なぜDuolingoはポップアップの舞台に日本を選んだのか。その背景には、アプリユーザーの学習データから分かる「日本のユーザーの特性」や「世界から見た日本」が関係していた。
コンビニを模した店内では、アプリのキャラクターである「デュオ」や「リリー」などのグッズを販売する。全44アイテムのうち、26アイテムは「DUOMART」限定商品だ。
デュオのサインが書かれた冊子が並ぶマガジンラックや、キャラクターたちの“塗り絵”をプリントアウトできるコピー機など、実際のコンビニを思い起こさせるディスプレイや設備を用意している。
Duolingoといえば、ユニークなSNS投稿が注目される印象も強い。一般的なアプリのユーザー獲得施策としては、SNSやWeb広告などのデジタル施策を思い浮かべやすいが、今回、なぜ同社は「コンビニ型ポップアップ」を作り込んだのか。
同社の日本責任者を務める水谷翔氏は「世界から見ると『24時間365日開いているコンビニ』は日本文化を象徴する存在と言える。“いつでも立ち寄れる”日本のコンビニのように、Duolingoも“いつでも学べる”存在でありたいとの思いを込めてコンビニ型のポップアップを開催した」と話す。
また、年末年始は学習頻度が下がる時期だという。あえてこの時期に合わせて開催することで、ユーザーの学習モチベーションを高める狙いだ。店内には、会計の待ち時間などにアプリでの学習を促すポップも用意した。
「『DUOMART』のKPIは、グッズの売り上げだけではない」と水谷氏。Duolingo公式SNSアカウントの投稿におけるオーガニックインプレッションや、来場者によるUGCの数も指標にしており、ポップアップを単なる「収益施策」ではなく「認知と想起を高めるメディア」「ファンとのコミュニケーションの場」と捉えている。
世界中にユーザーを持つDuolingoにとって、日本市場はどのような意味を持つのか。
同社がユーザーデータを基にまとめ、12月2日に発表した調査レポート「Duolingo Language Report 2025」によると、2025年に「3言語以上学習しているユーザーが最も多い国」が日本だという。日本が1位となるのは初めてで、2位オーストラリア、3位フィンランド、4位ドイツ、5位英国と続く。
アプリでの学習に費やす平均時間に基づいて算出した「最も熱心な学習者が多い国」でも日本が1位だった。
これらの結果から、日本は「学習意欲の高さ」で世界を牽引(けんいん)するユーザーが多く存在する国であり、これはDuolingoにとって重要なインサイトだといえる。
また、「世界のユーザーから見た日本」という観点では、世界で人気のある言語ランキングの調査で日本語は英語、スペイン語、フランス語に次いで4位だった。2021年から2024年まで、日本語は4年連続で5位だったが順位を上げた。
世界からの日本への関心の高まりも、「DUOMART」を渋谷という観光客が集まるエリアで開催した理由の一つとなった。
「日本のファンに訪れてもらうことに加えて、クリスマスや年末年始の休暇で日本を訪れている海外からの旅行者の来場も見込んでいる。アプリという枠を超えて、ユーザーとコミュニケーションを取る機会にしたい」(水谷氏)
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