「飲食店ドットコム」の過去調査によると、ラーメン店は開業後1年以内におよそ40%が閉店し、3年以内に70%が廃業している。帝国データバンクが発表した2024年のラーメン店の倒産件数は、2023年に比べて3割増え過去最多になった。2025年1〜9月の倒産件数は前年同期比で2割超減少したものの、それでも他業態に比べて倒産は多い。
なぜラーメン店の経営はこんなにハードなのかというと、典型的な「レッドオーシャン」だからだ。
参入障壁が低く、石を投げればライバル店に当たるというほど同業者が同一商圏内にひしめき合っている。「食べログ3.8で行列ができる店」のように差別化ができない店は、どうしても物価高騰などのあおりで真綿で首を絞められるように経営が苦しくなっていくのである。
そんなシビアな生存競争が繰り広げられている世界に、牛丼では実績があっても、ラーメンはビギナーという企業が参入したところで、そう簡単に結果は出ないのではないか。そんなふうに思う人がいらっしゃるのは当然だ。
筆者もそう思う。例えば「松太郎」の求人情報を見ると、「牛めしのノウハウを生かした誰でも作れる超カンタン調理が魅力!」という宣伝文句がある。ラーメンファンの中には「二郎系」のように職人的なこだわりや、店独自の味・世界観を求める人も少ないので、「試しに食べてみたけど次はないかな」とリピーターがつかない恐れもあるのだ。
にもかかわらず、松屋フーズも吉野家も果敢にラーメン業界に挑んでいる。この不可解な行動を読み解くカギは、かつて吉野家の経営幹部が唱えたマーケティング戦略にある。
それは「生娘シャブ漬け戦略」である。
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