「お目付け役」タイプも「バランス」タイプも、“帯に短し襷(たすき)に長し”なところがあります。
参謀の理想像とは、基本は「バランス」タイプでありながら、いざという時は「お目付け役」タイプにもなれる、立ち居振る舞いを柔軟に変えられる人物なのかもしれません。小説や映画、ドラマなどで描かれる“豊臣秀長像”には、まさにそんな変幻自在なイメージが重なります。
しかし、豊臣秀長のような参謀と出会えるリーダーは稀(まれ)です。また、人間には意思と感情があるため、長く行動を共にすれば、かみ合わない状況も生じるでしょう。
そんな意思の不一致を気にしなくても良い参謀が登場しました。ChatGPTなどの対話型AIです。
意思を持たないAIは、忠義心や忠誠心の度合いに左右されず、どんな問いかけにも一定以上の水準で回答する豊富な知識と機能を有しています。うまく使いこなせば、リーダーにとって理想的な名参謀となり得るでしょう。
一方で、AIが間違える可能性を視野に入れず依存してしまうと、最悪の毒参謀にもなり得ます。
会社はたくさんの小さな組織の集合体です。部単位で見れば部長はリーダーであり、次長や課長は参謀的な立場になります。しかし、本部長から見れば部長は参謀になりますし、本部長や役員は社長にとって参謀です。
そう考えると、会社に所属する人は誰しもリーダーにも参謀にもなり得ます。自分がリーダーの立場に立った時、どんな参謀を求めるのか。自分が参謀の立場にある時はどう振る舞うべきか。
未来が読みづらくなる時代において、秀吉のそばに秀長がいたように、参謀の重要性はこれまで以上に高まっているのかもしれません。
ワークスタイル研究家。1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業の事業責任者、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼 編集委員の他、経営企画・人事・広報部門等の役員・管理職を歴任。所長として立ち上げた調査機関『しゅふJOB総研』では、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を中心にのべ5万人以上の声を調査。レポートは300本を超える。雇用労働分野に20年以上携わり、厚生労働省委託事業検討会委員等も務める。NHK「あさイチ」「クローズアップ現代」他メディア出演多数。
現在は、『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰、『ヒトラボ』編集長、しゅふJOB総研 研究顧問、すばる審査評価機構 非常勤監査役の他、執筆、講演、広報ブランディングアドバイザリー等に従事。日本労務学会員。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
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