Bill Oneが目指すのは、経理業務そのものの変革だ。笠場氏は「経理の皆様がこれまで月次決算のために行ってきた処理作業、正しくまとめ上げるという作業そのものを全てなくしていきたい」と語る。
起票、照合、承認といった業務が自動化されれば、経理担当者の役割は変わる。「守りの経理」──つまり正確に処理をこなすことに追われる状態から、「攻めの経理」へ。蓄積されたデータを分析し、経営に生かす仕事にシフトできる。
将来的にはAIエージェントのような自律処理も視野に入れている。「この請求書を受け取ったら、いつも通りこう処理して」と指示すれば、複数のAIが連携して自動的に処理が進む世界だ。ただし、笠場氏は「まずは業務単位で密度の高い価値を提供することが先決」と慎重な姿勢を崩さない。
一方、生成AIの進化も常に注視している。「同じ業務を生成AIにやらせたらどうなるか、比較検証は続けている。精度が上がり、コストも見合うと分かれば、モデルチェンジする意思決定は必要だ」と笠場氏。技術への柔軟性は保ちつつ、今は精度を最優先する。
生成AIが万能ではないことを、経理の現場は知っている。Bill Oneの選択は、その現実に根ざしている。
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