生成AIの回答は「様式指定」でここまで変わる 言語学者が教えるプロンプトの基本(3/3 ページ)

» 2026年01月21日 08時00分 公開
[佐野大樹ITmedia]
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「物語ジャンルで回答してください」と指示すると?

 次に、同じ質問を、物語ジャンルの様式を使って、生成AIに回答してもらいましょう。

プロンプト(2)カレーの隠し味のアイディア出し(物語ジャンル)

#質問:カレーに隠し味として入れる食材にはどのようなものがありますか。

#様式の選択:物語ジャンルで、回答してください。

 同じ質問ですが、プロンプトの様式の選択を変えることで、生成AIは全く違った表現方法を使って回答しています。

生成AIの回答

 あるところに、カレーが大好きな料理人のおじいちゃんがいました。おじいちゃんは、カレーをよりおいしくするために、さまざまな食材を隠し味として使っていました。

 ある日、おじいちゃんは、カレーに「すりおろしりんご」を加えてみました。すると、カレーにほんのりと甘みと酸味が加わり、まろやかな味わいになりました。

 またある日、おじいちゃんは、カレーに「チョコレート」を加えてみました。すると、カレーに深みと甘みが加わり、大人な味わいになりました。

 おじいちゃんは、さまざまな食材を試しながら、カレーの隠し味のレシピをどんどん増やしていきました。そして、おじいちゃんのカレーは、評判がどんどん良くなっていきました。

 ある日、おじいちゃんは、あるテレビ番組に出演することになり、カレー作りを披露することになりました。おじいちゃんは、いつものように、さまざまな隠し味を使ったカレーを作りました。

 番組の司会者は、おじいちゃんのカレーを食べて、「これは今まで食べたカレーの中で一番おいしい!」と絶賛しました。

 おじいちゃんは、カレーの隠し味は、魔法のようなものだと言いました。隠し味を加えることで、カレーの味わいは、驚くほど変わるのです。

 おじいちゃんのカレーのレシピは、今でも多くの人に愛されています。カレーを作るときは、ぜひおじいちゃんのように、さまざまな隠し味を試してみてください。きっと、あなただけの美味しいカレーを作ることができるでしょう。

 このように、様式の選択をプロンプトに含めることで、生成AIの表現力を引き出してあげることができます。

 様式の選択を変えることで、さまざまな表現方法が簡単に可能となるので、目的や読み手に合わせて、いろいろな回答を作成してみてください。

著者プロフィール:佐野大樹(さの・もとき)

Googleで生成AIの開発に従事するAnalytical Linguist。人工知能に言葉を教えるスペシャリスト。オーストラリア国立ウーロンゴン大学にて言語理論の研究で博士(Ph.D)取得後、国立国語研究所で『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の構築に従事。プロジェクト終了後、情報通信研究機構ユニバーサルコミュニケーション研究所にて、災害時の問題-対応策ツイートのマッチングや含意データベースの開発を行う。2014年より現職。


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