「近くにあるとお金が減りにくい店」がスーパー・コンビニの脅威に? ドラッグストア大再編の行方長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/6 ページ)

» 2026年01月27日 17時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。


 ドラッグストア業界最大手のウエルシアホールディングス(以下、ウエルシアHD)と、ツルハホールディングス(以下、ツルハHD)が、2025年12月に経営統合した。これにより、売上高2兆円を超える巨大ドラッグストアグループ「新生ツルハHD」が誕生。店舗数は5680店舗に上る。

 これまでドラッグストア業界は、上位6社の売上高が1兆円前後で拮抗(きっこう)する構図が続いてきた。そのうちの2社が統合したことで、新生ツルハHDの規模はほぼ倍となり、売り上げ・店舗数ともに他社を大きく引き離す存在となった。

業界再編の行方は?(出所:ツルハドラッグ公式Webサイト)

 この統合は、コンビニ業界で見られた再編とは様相が異なる。新生ツルハHDの傘下に入った後も、「ウエルシア薬局」のブランドは存続し、店名や売り場の大きな変更は行われていない。今後も「ツルハドラッグ」へ看板が切り替わる可能性は低いだろう。ファミリーマートによる買収後、「am/pm」「サークルK」「サンクス」が同一ブランドに統合されたのとは対照的だ。

出所:ウエルシアHD公式Webサイト

 ウエルシアHDはツルハHDの完全子会社となり、上場も廃止されたものの、現時点では両社が一体となった運営に移行した印象は薄い。巨大チェーン同士の統合であるため、短期間で大きく運営体制を変更するのは現実的ではなく、統合効果がどこまで発揮されるのかは未知数だ。

 大手ドラッグストア各社を見ると、コスモス薬品のようにM&Aに慎重な企業も存在する一方で、地方の中小チェーンを積極的に買収し、規模拡大を進める企業も多い。

 統合が進みつつも、しばらくは群雄割拠が続きそうなドラッグストア業界。本稿では、その構造をコンビニやスーパーなどと比較しながら、今後起こる統合の可能性について考察していきたい。

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