「近くにあるとお金が減りにくい店」がスーパー・コンビニの脅威に? ドラッグストア大再編の行方長浜淳之介のトレンドアンテナ(6/6 ページ)

» 2026年01月27日 17時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]
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ドラッグストアの再編はどこへ向かうのか

 スギHDとトライアルHDは、今年1月8日より包括的協業により、トライアルや系列の西友に、「スギ薬局」がインストアとして入居していくことになった。

 イオンはドラッグストア部門の強化に向けて、業界6位のクスリのアオキホールディングス(以下、クスリのアオキHD)への関与を強めているが、思わぬ反抗に遭った。

 イオンとクスリのアオキHDは2003年から資本業務提携を結んできたが、戦略面で折り合いがつかず、1月16日に提携を解消した。一方で、イオンも反撃。イオンが子会社化したツルハHDも、クスリのアオキHDの株式を保有している。内訳は、イオンが約10%、ツルハHDが約5%で、合計約15%。両社は「物言う株主」として、経営への提言を行っていく構えだ。

クスリのアオキ

 クスリのアオキHDは、売上高約5000億円と、規模では上位5社に及ばないものの、成長意欲は強い。1月5日には、新潟県の食品スーパー「ピアレマート」など12店舗を展開するスポット(新潟県長岡市)を含む5社をまとめて買収するなど、地方の食品スーパーを巻き込んだ拡大路線を鮮明にしている。

 イオンとツルハHDを合わせた15%という株式保有比率は決して小さくない。しかし、こうした動きを見ると、イオンが描くツルハHDとの経営統合に、クスリのアオキHDが応じる可能性は高くなさそうだ。もしクスリのアオキHDがイオンとの距離を置くようであれば、意外なアライアンスが生まれる余地すらある。

 ドラッグストア業界は、コンビニのように明確な勝者が決まる段階には至っていない。クスリのアオキHDの動きを見ても、今後は中小の地場スーパーや地域チェーンを巻き込みながら、再編が進む可能性が高いだろう。

千葉市美浜区のイオン本社(出所:イオン公式Webサイト)

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。


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