ドラッグストアには、都市部を中心に展開する免税強化型という、もう1つの有力なビジネスモデルが存在する。訪日観光客を主なターゲットに、化粧品や、いわゆる「神薬」と呼ばれる人気が高い一般医薬品を販売することが収益の柱となる店舗だ。このモデルが競合するのは百貨店である。
この分野を得意とするのが、マツキヨココカラ&カンパニー(以下、マツキヨココカラ)の「マツモトキヨシ」と「ココカラファイン」だ。大阪を地盤とする「ダイコクドラッグ」に加え、北海道を拠点とする大手のツルハドラッグも、大阪の難波・心斎橋・道頓堀、東京・渋谷センター街などに店舗を構え、免税需要を取り込んでいる。
業績を見ると、マツキヨココカラの2025年12月の既存店売上高は、中国からの渡航自粛の影響もあり、前年同月比4.6%減、既存店客数は5.1%減。しかし、4月から11月までの既存店売上高は、いずれの月も前年を上回っている。
ツルハHDも同様だ。2025年12月の既存店売上高は、12月からウエルシアHDのデータを含めて算出しているとはいえ、0.3%増とわずかながらプラスを維持。一方、ツルハHD単独で算出した11月の既存店売上高は5.2%増と、インバウンドの駆け込み需要と推定される爆上げで、3〜10月に比べても突出している。12月にかけての落ち込みが大きい点からも、免税・インバウンド需要への依存度が高いことが読み取れる。
ドラッグストアはアパレルやインテリアをほとんど扱わず、百貨店はインストアを除いて医薬品を基本的に取り扱わないなど、すみ分けは一定程度なされている。しかし、化粧品分野では明確に競合しており、ドラッグストアはプチプラから高価格帯まで幅広く展開することで、高価格帯・中価格帯中心の百貨店との差別化を図っている。
ドラッグストアの大規模再編で、クリエイトSDが描く“勝ち筋”は?
「ドラッグストア」三国志の時代へ 都市・郊外・フードで覇権を握るのはどこかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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