DRAM市場で3位の米・マイクロンが12月に発表した消費者向け市場からの撤退もメモリ相場を後押しした。個人向けに供給する「Crucial」ブランドの製品から撤退するという内容で、2026年2月までに出荷を終了するという。AI投資でデータセンター向けのメモリ需要が高まっており、経営資源を集中させる狙いだ。
つまり昨今のメモリ価格高騰は「AI開発にメモリが奪われ、個人向けの供給が不足する」という懸念から生まれた現象である。
身近なところでは、ゲーム機の値上げが懸念されている。
任天堂の株価は6月のNintendo Switch 2発売以降、好調な水準を維持していた。一時期は1万4000円台まで上昇したものの、12月から急落。年明けは一時的に1万円を下回った。
任天堂に関しては、メモリ価格の上昇が減益につながるという憶測がでている。Nintendo Switch 2に使われているDRAMは、SK hynix製LPDDR5Xで、容量は計12ギガバイト。LPDDRとは、PCなど汎用的なメモリから派生した省電力特化型のメモリであり、主にノートPCなどに使われている。AIブームによってストレージの価格も上昇しており、ゲーム機自体の原価で15%上昇する見込みだ。
昨今のメモリ価格高騰について任天堂の古川社長は「中長期的な事業計画」に基づいた調達・備蓄を行っているとしながら、短期的な業績への影響を否定している。メーカー同士の契約では事前に価格が決まっているため、時価には影響されにくいという。だが次の契約期間ではメモリの仕入価格が上昇する可能性がある。
ちなみに初代Nintendo Switchは、米国向けに30〜50ドル程度値上げしたことがある。 Nintendo Switch 2の国内価格は4万9980円で、5万円の大台に乗ると売れ行きに影響を与える可能性がある。コンシューマ向けではぎりぎりの価格帯だ。メモリ価格が高止まりする場合、購買力の高い海外向けで値上げが起きるかもしれない。
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