銭湯居酒屋「テルマエ」が大ヒット 10種類以上の蛇口で酒を提供 大苦戦の業界内で、選ばれ続けるワケ長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/6 ページ)

» 2026年02月03日 15時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。


 銭湯をテーマにしたユニークなエンタメ居酒屋がヒットしている。その名も、「ひねり蛇口ハイ 大衆酒泉テルマエ」(以下、テルマエ)だ。

どんな居酒屋なのか(筆者撮影、以下同)

 『テルマエ・ロマエ』という、映画・漫画を覚えているだろうか。ラテン語で「ローマの浴場」を意味し、古代ローマの市民に愛された大衆浴場文化と日本の銭湯文化を見事に描いた作品だ。その“テルマエ”を、あえて大衆居酒屋の名前に選んだ意外性が、テルマエが人気を集める理由の一つかもしれない。

 1号店は、2021年11月に開業した名古屋駅前店だ。元は一般的な居酒屋で、閑古鳥が鳴いていた。しかし、コロナ禍に店名をテルマエに変えた途端に繁盛し、瞬く間に月商1000万円にまで伸びたという。しかも、ビルの6階にある空中階の店でだ。席数は100席の大箱となっている。

 その後チェーン展開に乗り出し、フランチャイズを含めて全国に約20店舗を展開している。

飲み放題のシステム

 テルマエの魅力は安さだ。鶏皮串が1本77円、飲み放題1時間438円〜と格安で提供し、客単価は2500円ほど。1000円台で楽しむことも可能だ。

 居酒屋業態が衰退している中で、なぜ「テルマエ」はヒットし、店舗を増やせているのか。本稿ではその理由を探ってみたい。

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