Project Genieが1月末に公開された直後から、米国市場ではテイクツー・インタラクティブやロブロックス、ユニティといったゲーム関連企業の株価が軒並み急落している。
Project Genieは端的に言えば、自然言語による指示だけで、リアルタイムで操作可能な三次元の世界を生成する機能をもつ生成AIである。現在のところ、生成時間は60秒、解像度は720p、秒間24コマという制約はあるものの、その本質的な脅威は「誰でも一瞬で想像した世界を遊べる」という点にある。
膨大な開発費で高品質を担保してきたテイクツー・インタラクティブ、開発プラットフォームのスタンダードであるユニティ、そしてユーザー生成コンテンツの成功例であったロブロックス。これらの株価が軒並み急落したのは、Googleの基盤が「より安く、より簡単な」代替品になるという懸念が現実味を帯びてきたからだ。
かつてパルワールドが示したのは、既存のゲームシステムを効率的に模倣する手法の成功だった。しかし今起きているのは、AIが「創造の道具」そのものを代替し始めるという、次元の異なる変化だ。
任天堂は直近、研究開発費を過去最高水準にまで積み増している。しかしAIによって開発コストが極限まで下がれば、消費者個人の好みに最適化された「十分に面白い」体験がタダ同然で作れるようになるかもしれない。任天堂が巨額を投じて守る「完璧な品質」は、これまで通りの利益を生めるのだろうか。
株価は未来を映す鏡だ。現在の株価低迷は、市場から任天堂への問いかけでもある。AIをも手懐けて、新たな「娯楽の定義」を創り出せるのか。「スーパーマリオ」や「星のカービィ」に似たゲームをAIが生成できるようになったとき、任天堂が提示できる「最後の価値」とは何なのか。
その答えが示されない限り、市場の不安はくすぶり続けることになるだろう。
書類でよく見る「シヤチハタ不可」、シヤチハタ社長に「実際どう思ってますか?」と聞いたら意外すぎる答えが返ってきた
ジャングリアの「刀」累積損失62億円の衝撃 イマーシブ・フォート東京撤退で露呈した“死角”
サンリオ株価、まさかの「ほぼ半値」に……なぜ? ジャパンIPに降りかかった災難の正体
任天堂も株価暴落……2026年、PC市場を襲う「未曽有の供給ショック」とは
オリエンタルランド、過去最高売上でも止まらぬ株価下落 「夢の国」をむしばむのは“金利”?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング