トヨタ「RAV4」はなぜ売れているのか “トレンドの変化”に応じた巧みな商品戦略高根英幸 「クルマのミライ」(6/6 ページ)

» 2026年02月06日 07時00分 公開
[高根英幸ITmedia]
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新型RAV4は日本でもGR SPORTを設定

 2025年暮れに発売された6代目の新型RAV4は、HEV(ハイブリッド車)のみが先行販売されたが、注文が殺到し受注停止になるほどの人気を集めている。それでもPHEV(プラグインハイブリッド車)や、スポーツグレードのGR SPORTはまだ販売が開始されておらず、待っている人も多い。

ジャパンモビリティショー2025で展示された新型RAV4。日本ではHEVとPHEVのみがラインアップ。通常グレードのZとオフロードテイストのアドベンチャー、GR SPORTの3グレードが用意される(筆者撮影)

 GR SPORTは、トヨタのモータースポーツ活動を行うGAZOO Racing直系のスポーツブランドとして幅広い車種で人気のグレード。これまでRAV4では欧州仕様にしか用意されていなかったので、先代モデルからの乗り換えユーザーも多そうだ。PHEVは先代モデルから追加設定されたが、これも自宅で充電できるユーザーには人気のグレードだ。

 コロナ禍でパーソナルな移動空間としてクルマが見直され、半導体不足から生産台数が制限された結果、クルマの納期は長期化する傾向にある。ましてやRAV4などの人気車種は受注を何度も停止するほどで、それがユーザーの飢餓状態を維持して人気をあおることにつながった。

 その結果、1台当たりの利益率は大きく改善し、トヨタグループの収益に貢献している。全車種を全店舗で扱いながら、販売ペースを調整しつつ高い利益率を確保する。トヨタの国内販売のかじ取りは万全といえそうだ。

筆者プロフィール:高根英幸

 芝浦工業大学機械工学部卒。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。これまで自動車雑誌数誌でメインライターを務め、テスターとして公道やサーキットでの試乗、レース参戦を経験。現在は自動車情報サイトEFFECT(https://effectcars.com)、クラシックミニ専門サイト(https://classicmini.jp)を主宰するほか、ベストカーWeb、Yahoo!ニュース、ITmedia ビジネスオンラインなどに寄稿中。著書に「エコカー技術の最前線」(SBクリエイティブ社刊)、「メカニズム基礎講座パワートレーン編」(日経BP社刊)などがある。近著は「きちんと知りたい! 電気自動車用パワーユニットの必須知識」(日刊工業新聞社刊)、「ロードバイクの素材と構造の進化」(グランプリ出版刊)。


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