山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
食品スーパー・小売り業界ではイオンが王者となり、ダイエーや各地の地場チェーンを傘下に収めてきた。郊外型モールの台頭により、首都圏の雄であるイトーヨーカドーも勢力を縮小しており、イオン一強のように見えるが、実はそれ以上に快進撃を続ける食品スーパー3社が存在する。
安さとNB(ナショナルブランド)に強い「オーケー」、高齢者向けに強い「ヤオコー」、肉に強い「ロピア」だ。一般的なスーパーの営業利益率は2〜3%程度だが、オーケー・ヤオコーの利益率は4%を超え、ロピアは5%を目指すとしている。食品スーパーを運営するイオンの「SM(スーパーマーケット)事業」や「DS(ディスカウントストア)事業」は1%を下回り、業界の王者とはいえ収益化に苦戦している状況だ。イオンをよそに成長を続ける3社の特徴を分析していく。
オーケーは関東地盤で安い食品スーパーの代表格として認識されている。かつて消費税が導入された際は、それを相殺するため、3%相当額の割引を実施した。また、米・ウォルマートを参考にして「Everyday Low Price(EDLP)」戦略を取り入れ、特売チラシを廃止。割引は現在も「オーケークラブ」会員の特典として引き継がれており、会員は現金払いの場合、食料品で3%相当額の割引を受けられる。
オーケー最大の特徴である低価格は、競合店の売価を調査し、周辺の店舗より高くならないよう調整することで実現している。145円で販売する商品を競合店が139円で販売している場合、会員価格が139円になるよう値下げするという。
その他、300円台前半で販売するかつ丼などの弁当類も人気だ。PB(プライベートブランド)に頼らず、NBを安値で提供する点も特徴である。ただし、安値で仕入れられる商品を選定しているため、NBの入れ替わりが激しく、比較的マイナーなメーカーの食品をそろえることが多い。コストカットの点では、飲料を常温で販売するなどの努力も重ねている。
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