「デイリーヤマザキ」は復活できるのか 一時期は「ファミマ」より多かったのに、近年はあまり見かけなくなったワケ(1/3 ページ)

» 2026年03月05日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 山崎製パンが運営するコンビニチェーン「デイリーヤマザキ」の苦戦が続く。

 個人経営の酒店や小売店の参入を促す形で店舗数を増やしてきたデイリーヤマザキだが、店舗数のピークは「サンエブリー」と「ヤマザキデイリーストアー」を合わせて2500店舗を達成した1990年代だ。当時はコンビニの店舗数が現在の半分に満たなかった時期であり、その後に各社が店舗数を拡大し続ける中、デイリーヤマザキの店舗数は減少し続けた。

 直近で展開する店舗数は1251店舗となっており、ピーク時の半分まで減少している(2025年度末時点)。売上高こそ伸びているが赤字が続き、好調な全社の足を引っ張っている。

出所:デイリーヤマザキ公式Webサイト

「自由度の高さ」が特徴のコンビニ

 1970年代後半、山崎製パンは「ヤマザキデイリーストアー」と「サンエブリー」を通じてコンビニ事業に参入した。1970年代前半にセブン-イレブンとファミリーマートが1号店を出店しており、当時は個人商店によるコンビニへの業態転換が相次いでいた。山崎製パンの商品を販売する個人商店がコンビニに変わる事例もあり、卸売先を失うことに危機感を抱き、コンビニ業態に参入したとされる。

 当初は自社のパンを中心にそろえ、他の製品には注力していなかった。しかし、調査を通じて店舗の清潔さ、さらに売れる商品をそろえることで売り上げが大きく向上するという初歩的な結論に至り、本部が支援する形でコンビニらしい店舗に変えていった。

 本部と卸売先という関係性から始まったため、デイリーヤマザキは他のコンビニチェーンより自由度が大きい点が特徴だ。最近でこそ大手各社も消費期限の近い商品の値引きを認めるようになったが、デイリーヤマザキでは昔から加盟店の値引きを認めていた。さらに、24時間営業ではない店も多い。

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