しかし、その自由度の高さが成長にブレーキをかけた。
大手3社が日配食品の研究開発を続け、店舗レイアウトの最適化を進めた一方、パンに注力するデイリーヤマザキは他の部分で最適化が遅れたとされる。現在の店舗を見ると、他社のレイアウトが比較的固定されているのに対し、デイリーヤマザキは、店舗によって商品の場所や置き方に違いがみられる。日配食品やパン以外の加工食品に関しては、他社のようにPB(プライベートブランド)を拡充させていない。
2000年にパンを中心とする店内調理の「デイリーホット」を展開したが、大手3社に後れを取る状況は変化しなかった。日本人の米離れが進んで久しいが、当時は今以上に米系の商品が人気であり、パン強化の効果は限定的だったと考えられる。日販は他社より低いとみられ、オーナーの引退や撤退に加えてFC(フランチャイズ)の新規参入も少なく、事業規模を縮小した。
もっとも、当初の危機感に反して大手コンビニは山崎製パンの主要な販売先の一つになっており、本部もコンビニ事業の拡大には積極的ではなかった。
デイリーヤマザキの店舗数は減少の一途をたどっており、現状は上述した通りである。大手3社が成長する中で事業規模を縮小した経緯は、ミニストップと重なる。
ミニストップはコンビニとファストフードを組み合わせた「コンボストア」で差別化を図り、2018年2月期には2200店舗以上を展開していたが、この1月時点では約1800店舗まで減少している。人件費などコストが上昇する局面で、加盟店の閉店が相次いだことが影響した。
ミニストップの日販は40万円台で、約70万円のセブン、50万円台のファミマやローソンに大きく差をつけられている。「日販が低いから好立地に出店できない」→「立地が悪いから売り上げが伸びない」と負の連鎖が続いた。デイリーヤマザキもミニストップと同様、都内の主要駅周辺など好立地の店舗数が少ない。
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