復活しつつある大戸屋だが、店舗数を拡大する余地は限定的だ。
国内の店舗数は近年、300店超で横ばいに推移している。大都市圏に集中しており、ロードサイドにあまり進出していない。一方のやよい軒はロードサイドと都市部の両軸で出店し、東京都内の店舗は約380店舗中約60店舗にとどまる。やよい軒は1000円未満のメニューを充実させ、大戸屋と比較して地方の店舗数が多いのが特徴だ。所得基準の都合上、大戸屋が地方で多店舗展開するのは難しいとされる。
地方を見ると、フジオフードシステムが展開する「まいどおおきに食堂」でフランチャイズ撤退が相次いだ。家系ラーメンなど麺類の加盟店が増える一方、定食業態は事業者にとって手間のかかる業態であり、その魅力は薄れつつある。需要側、供給側双方の理由から、大戸屋の新規出店は都市部かつ直営方式が中心となるだろう。
なお大戸屋は海外事業では直営で模索しつつ、可能性が見込める場合は現地の外食大手と手を組むなど、主にフランチャイズ方式で展開している。2024年に「みつもり」ブランドでマレーシアに進出したほか、2025年には大戸屋業態でカンボジアに進出、2026年もフィリピンに初出店した。日本国内と同価格帯で提供するなど、東南アジアとしてはやや高めの設定で展開している。インバウンドの増加で和食文化の認知度は高まっており、成長の可能性が大きいのは海外といえそうだ。
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
定食チェーンの雄「大戸屋」と「やよい軒」、なぜ店舗数が頭打ちに? カギを握る要素とは
やよい軒が“ロボ化”してまで死守した「ご飯おかわり自由」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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