「錠菓」(じょうか)と呼ばれるタブレット菓子「ミンティア」が再び勢いを増している。2019年までは絶好調だったが、コロナ禍で売り上げが激減した。人と会う機会が減少しただけでなく、マスク着用の常態化により、口臭ケアの必要性が薄れたことが原因だ。
それがコロナ明けとともに急回復。2025年には過去最高売り上げを更新した。
「ミンティア」が発売されたのは30年前の1996年8月26日(首都圏先行販売)。名刺サイズの薄型容器で当初は縦型だった。2002年にデザインを横型に変えると売り上げが伸び、2009年に年間売り上げ100億円を突破。2017年には200億円超、2019年に238億円まで伸ばした。
だが、翌年に新型コロナが直撃。2021年には144億円(2019年比で4割減)にまで落ち込んだ。そこからどんな施策で回復させたのか。ミンティアを担当するマーケティング一部の部長・河口文彦氏(アサヒグループ食品 マーケティング部)に聞いた。
「コロナ前も現在も『ミンティア』の基本的な訴求は変えていません。2019年まで順調に伸びていた流れを、再び軌道に乗せることに注力しました。ミンティアの提供価値は、(1)気分転換、(2)眠気覚まし、(3)エチケットで、この3つをくくったものが基本訴求の『リフレッシュ』です」(河口氏、以下発言は同氏)
同商品は3タイプに分かれる。(1)「レギュラー」と呼ぶ横型(小粒で50粒入り)、(2)「ブリーズ」と呼ぶ縦型(大粒で30粒入り)、(3)「メガ」(超大粒で50粒入り)だ。全国の小売店でよく見かけるのは(1)と(2)だ。
「近年はリフレッシュの多様化に合わせた商品展開をしています。レギュラーは“いつでもどこでも瞬間リフレッシュ”を掲げ、心地よい清涼感のブリーズは“持続リフレッシュ”。メガは“強力リフレッシュ”を掲げています」
喫食者は性別や年齢を問わないが、中には職種によって好まれるタイプがある。
「ミンティア史上最強レベルの刺激の『メガ』は、ドライバーの方に愛用いただいています。運転中は集中しなければならないので短時間で手に取れるよう、運転席のサイドボックスに缶コーヒーとメガを置かれている方も多いです」
以前は「カルピス」やコーヒー「ワンダ」も担当した河口氏。錠菓も飲料も生活者インサイト(日常生活における消費者の無意識な行動や深層心理)の視点で説明する。
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