佐久間俊一(さくま しゅんいち)
レノン株式会社 代表取締役 CEO
グローバル総合コンサルファームであるKPMGコンサルティング、ベイン・アンド・カンパニーなどで小売業・消費財メーカーを担当。2022年3月小売業と消費財メーカーの戦略とテクノロジーを専門にコンサルティングするレノン株式会社を設立。著書に「小売業DX成功と失敗」(同文館出版)などがある。
コストコの成長は、もはや「好調」という言葉では説明できません。結論から申し上げると、コストコは小売業の枠を超え「会員制×体験設計」によって顧客のLTV(生涯価値)を最大化するビジネスモデルへと進化しています。
まず、その成長率に注目する必要があります。2019年度を100%とした場合、2025年の売上高は、ウォルマートが約138%、イオンは約125%といずれも堅調な成長を遂げています。対してコストコは2018年9月期→2025年8月期の間に約180%と、競合をさらに上回る成長を実現しています。
この差はどこから生まれているのでしょうか。単なる価格競争では説明できません。むしろ、その背景にある「構造」にこそ本質があります。
コストコの売り上げは40兆円に迫る勢いで、世界小売ランキングでも第3位に位置しています。特筆すべきはその効率性です。
1店舗当たりの平均売上は約417億円とされ、2位のイケアの約2.7倍という圧倒的な水準を誇っています。
イケアの1店舗当たり平均面積は約3万平米であるのに対して、コストコはその約半分に当たる1.35万平米でこの圧倒的売上を実現しているのです。
この理由は非常に明確です。コストコは「少ない商品を大量に売る」戦略を徹底しています。
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